brewery2014-7

PIZZA PORT

ピザ ポート

ピザとチキンウィングと太平洋と
600種のビールが待っている!

サンディエゴの北、カールスバッド。次なる目的地は、ヤシの木が立ち並ぶ明るい港町に静かに佇む小さなブルーパブ。かの有名なピザ ポートです。

ここのフレッシュなスワミーズIPA 「Swami’s IPA」が飲みたくて、ついにやってきてしまいました!「スワミーズIPA」はカスケード、センテニアル、ガレナという3種類のホップを使った柑橘類を思わせる香りの古典的なウェストコーストIPA。そのお味は…もうご存知ですよね!

Pizza Port

店の壁にビアボトルの絵が描いてあったり、店内にサーフボードや信号機が浮かんでいたり、陽気な遊び心がいっぱいのピザ ポートは、日本でビールを飲みながら抱いていたイメージそのままでした。訪れてみるとやはり地元の人、この日は特に熟年のおじさんたちが多く、ビールとピザを片手に商談をしたり、ただゆったり「いつもの時間」を過ごしたりしていました。方や同じ店内の見えるところでビールを醸造しているのです。ここは本当にブルワリーなのだなと再認識しつつ、一方こちらもお目当てのレースウェイIPA 「 Raceway IPA」を飲みながら時を忘れていると、なんと店内放送で名前を呼ばれます。注文していたピザが焼き上がったお知らせのようです。ビール以外にも、なんとも心躍る楽しいエクスペリエンスが満載なピザ ポートでした。

ピザ ポート ブルーイングのはじまりは1987年。ジナとヴィンスが(Gina & Vince Marsaglia)が小さなピザ店を買ったことに始まります。ピザとチキンウィングのシンプルなメニューを少しサンディエゴ風にアレンジして売り出すと、たちまち店は大繁盛。話題の店になってゆきました。

ピザ ポート
ピザ ポート

趣味で自家醸造を楽しんでいたヴィンスは、1992年にこのピザ店をブルーパブにすることを決意。2008年、カールスバド店の隣に600種のクラフトビールを置くプレミアムボトルショップをオープンし、2009年にこの店がグレート アメリカン ビール フェスティバル「Great American Beer Festival」でビッグ ブルーパブ賞受賞。しだいに世界最高峰のブルーパブといわれるほどに成長しました。「スワミーズIPA」を作り、数々の受賞をもたらしたブルーマスターのジェフ・バグビーはその後独立し、現在はMike Aubuchonがヘッド ブルワーとなっています。

ここもまた時間の流れ方が最高に良い場所なので、訪れる際は少し長めに時間を取っておくとより楽しめること間違いなしです!

PIZZA PORT BREWING Co.

571 Carlsbad Village Dr. Carlsbad, CA 92008

http://www.pizzaport.com/



brewery2014-8

Bagby Beer

バグビー ビア

ピザ ポートでスワミーズをつくり出した
ジェフ・バグビーさんのお店。

ピザ ポートで寛ぎつつの夜の予定を立てていると、Instagramのフォロワーさんからバグビーさんや彼のお店についてコメントをもらいました。ビールのおかげで少し勢いづいていたこともあり、気持ちは「スワミーズを作ったレジェンドに会える!!」、即決でした。

15分ほどの移動でバクビー ビアに到着です。わずか小一時間勝手にイメージしていた趣と真逆! オシャレでびっくりです。

Bagby Beer

ピザ ポートで長くブルー マスターを勤めていたジェフ・バグビーさん Jeff Bagbyが2014年オープンしたブルー パブ。ピザ ポートのカールスバット店から遠くないオーシャンサイドにあります。多い時は300種にものぼるビールと、こちらもピザがおいしいお店です。スタイリッシュな雰囲気と、スタッフのカジュアルなサービスでオープンするやいなやサンディエゴの素敵なお店ベスト10にランクインするほどの人気店です。

バグビー ビア
バグビー ビア

数種類のフルーツ、コーンとビスケットのようなアロマがあり、クリーミーなボディーなのにフィニッシュがドライなエール コンチネンタル・クリーム Continental Creamを勧められたのでゴクリ。美味しいです。どうしてコンチネンタル・クリームという名前かというと、それはこの場所はかつてコンチネンタル・モーターズという会社があったからだと由来まで教えてもらいました。

ちなみに黄色いTシャツと帽子の後ろ姿の人が、バグビーさんです。

BAGBY BEER Co.

601 South Coast Highway Oceanside, CA 92054

http://www.bagbybeer.com/



brewery2014-9

Monkey Paw

モンキー パウ

サンディエゴをで行くべきお店
Bonobos IPAとワッフルフライを食べよう。

このお店もInstagramのフォロワーさんに教えてもらったお店。 Kearny Mesaにあるパブのオブライエン「O‘briens」とともに、クラフトビール好きならば必ず行った方がよいお店と教えてもらいました。ゲストビールもアルパインを始め西海岸を代表するそうそうたるブルワリーのビールが並びます。ウエストコース好きには垂涎のラインナップ、しびれます。そしてお腹が一杯なのを悔やみます。

Monkey paw

ハミルトンズ 「Hamilton‘s」やスモールバー 「Small Bar」、バーイレブン 「Bar Eleven」などサンディエゴの人気店を経営する名士 スコット・ブレアー Scot Blair のお店で「サンディエゴでいくべきお店」に必ずあげられるお店だといいます。

ビールだけでなくサンドイッチ「ノーティーモンキー」(チーズステーキ+ノーティモンキーソースがけ、ワッフルフライ付き)などフードメニューにもヒットアイテムがたくさん。シェフ ブルワーのコジモ・ソレンティーノのボノボIPAはThe Great American Beer Festivalで金賞獲得。ホップのフレーバーと香りが高く、サンディエゴ ペール エールとも言われるIPAです。

モンキー パウ
モンキー パウ

しかし!残念なことにこの日は、ボノボIPA はTapに並んでいませんでした。。ならばということで、数日後に行くのは分かっていたのですが、我慢が出来ずアルパイン Alpineのホッピーバースデー Hoppy Birthdayをいただき、本日は終了! もう入りません。。

この日は火曜日のPM11:00すぎでしたのですいていましたが、週末は大変な賑わいでお店に入れないこともあるようです。

Monkey Paw Brewing Co.

805 16th St. San Diego, CA 92101

http://monkeypawbrewing.com/



brewery2014-10

STONE

ストーン

悪魔の瓶ラベルで衝撃的に登場、
今やアメリカのクラフトシーンのトップランナー。

悪魔が不敵に見つめるラベルで西海岸のIPAの知名度を一気に高め、最も成功しているといわれるBrewery、それがストーン。

泣く子も黙る成長ぶりで、サンディエゴのストーン工場は他の追随を許さないスケールのデカさ。入り口はさながらアミューズメントパークのようでした。その内部にはなんともオシャレなレストラン。オープンエアーのスペースから先は、完璧なアメリカンガーデンが広がっています。公園にはビールをそのまま持ち込み散歩することができ、いたるところに設けられたベンチで緑を眺めながら、新鮮な空気とビールを体に流し込むことが出来るのです。うーん、ここで暮らしたい。

Stone

ストーンは1996年に設立。ワシントンのピラミッド ブルワリーにいたスティーブ・ワグナー(Steave Wagner)とクラフトビール好きだったグレッグ・コッチ (Greg Koch)がカリフォルニア大学デービス校の「Sensory Evaluation of Beer」クラスで出会い意気投合し、スタートしました。

ある日グレッグは、このブルワリーのデビュー作となるべきペールエールをさっそく試作。しかし味見をしてみると…あまりの苦さにがっかり。ホップの量を間違ってしまったのです。ところが相棒のスティーブは、これを「今まで飲んだ中で最高だよ!」と褒めたたえました。そうして発売されたのが「アロガント バスタード エール」。フルーツの香りとパンチのあるホップのキレが口の中で調和した時のインパクトは鮮烈。悪魔が挑戦的な目つきでこちらを見る強烈なラベルとともに、話題を呼ぶこととなりました。今では、通年商品、季節限定商品、限定商品、コラボ商品、少量生産商品などなど、リリースされるビールの数もトップクラスです。

ストーン
ストーン

快進撃を続け、西海岸のクラフトシーンを牽引するストーン。2006年には、今回訪れたこのビストロをサンディエゴ北のエスコンディドに、2011年には農場体験ができるファームをオープンさせていました。(*2016年3月 Closed) しかし、今年2016年には、アメリカン クラフトビールのブルワリーでは初のベルリン進出・オープンが決定。これは快挙ですね!!!

また、サンディエゴ国際空港にもPubを出店しており帰国直前までストーンを楽しむこともできるようになっています。ボトルコーナーでは、タイミングがよければ「Enjoy by IPA *賞味期限が製造日からわずか35日間というモンスターIPA」 を買うこともできるんですよ!(*2014年11月時点)

STONE BREWING Co.

1999 Citracado Parkway Escondido, CA 92029

http://www.stonebrewing.com/



brewery2014-11

BALLAST POINT

バラスト ポイント

ブルワーたちの拠りどころ。
“Dedicated to Craft”は素晴らしい!

ストーンのWORLD BISTRO & GARDENSをあとに向かったところは、海をイメージしたラベルが印象的なバラスト ポイント。さっぱりと無骨な外観が、先ほどまで寛いでいたストーンとはまた対照的な魅力を感じさせます。

小さなテラス席を横目に中へ入ってみると、中は立ち飲みのブルーパブ。T-シャツ & ジーンズにキャップをかぶったアメリカン無頼漢たちが黙々とビールを傾けていました。

Ballst Point

「バラスト ポイント」とは、サンディエゴにある港の名前だそうで、ビールの次に釣りが好き!という創始者たちの想いからその名前が付けられました。ロゴは、航海で使う測量器械の「六分儀」を表し、ラベルも専属のアーティスト ポール・エルダーが、釣りや魚、海に関した一貫したイメージでデザイン & アートワークを手がけています。そうしてもう一度店内を見回すと、一緒に来ていたラブラドールくんまで釣り人のパートナーのように見えてくるから不思議です。

バラスト ポイントは、サンディエゴのクラフトビールを代表するブルワリーのひとつですが、ブルワーたちのよき指導者にもなっています。Home Brew Martでは、自家醸造に必要なグッズやホップ、イーストを販売し、次世代のブルワーの育成にも積極的に取り組んでいます。知識や経験は人々と共有してさらに価値のある物になっていく。それが彼らのクラフトへの思いなのでしょう。

バラスト ポイント
バラスト ポイント

バラスト・ポイントの始まりは、UCLAに在学中から自家醸造に興味のあったジャック・ホワイト(Jack Whitem Pete)とユセフ・チャーニー(Yusef Chrney)との出会い。彼らは友人を介して、クラフト・ビールの講義で出会いました。看板ビールにスカルピンIPA 「Sculpin IPA」を掲げるバラスト ポイントは着実に成長し、これまでにサンディエゴに4つの店舗を出しています。

スカルピンIPAの他、ドラド DIPA「Dorado Double IPA」 やグルニオン ペールエール「 Grunion Pale Ale」 も人気です。お店ではビールの他に、バラスト ポイント オリジナルの蒸留酒も飲むことができます。この日は出来たて超フレッシュなスカルピンとハバネロスカルピン「Habanero Sculpin」をいただきました。ハバネロ辛っ!

BALLAST POINT BREWING Co.

10051 Old Grove Rd San Diego, CA 92131

http://www.ballastpoint.com/



brewery2014-12

GREEN FLASH

グリーン フラッシュ

香り、苦味のインパクト大
ウェストコーストスタイルの雄。

営業時間をミスってしまいトイレだけ貸してもらったたベルチング ビーバー「Belching Beaver」を後に、太陽も沈みかけたMira Mesa ブルバードの一角にまばゆい光の看板を見つけました。それはBelly Craftにウエストコースト スタイルの扉を開いてくれた忘れられないブルワリー、「Green Flash」。

運悪く旅は、サンフランシスコでレンタルした車の返却に間に合うかどうかの瀬戸際。しかしここを訪れずして今日は終われません。時間の許す限り中を愉しんでみることにしました。

Green Flash

建物は立派なIT企業風でどちらかというと無機質、しかし駐車場から近づいてみると、既にアフターファイブを楽しむオープンテラスの客たちがビールを傾け談笑しています。エントランスから狭い廊下へ滑り込むとまるで異空間へ迷い込んでいくかのような気分になります。テイスティングルームは醸造所・倉庫を兼用しているようで、広々とした空間に「TASTE」と書かれたメニューが掲げてあり、おなじみのポップなロゴたちが顔を揃えています。

GreenFlashは、マイク&リサのヒンクリー夫婦(Mike and Lisa Hinkley)が2002年に設立したことでスタートを切ったブルワリー。そのビジョンは「パッションと熱意(passion and zeal)」! ブルー マスターはチャック・シルバ(Chuck Silva)が務めています。

グリーン フラッシュ
グリーン フラッシュ

2005年にリリースしたウェストコーストIPA「West Coast IPA」は、クラフトビール界のいわばゲーム・チェンジャー的存在。ホップを心ゆくままに使った大胆さで強烈な印象を残し、業界に衝撃を与えました。アメリカ産のカスケードホップの若々しい芳香と苦味、モルトの甘みのコンビネーションが楽しいこのウェストコーストIPAは、その名の通り、今やウエストコーストスタイルの代名詞のようなアイテムになっています。何を隠そうこのウェストコーストIPAでクラフトビールの幸せな底なし沼に落ちてしまったのが自分というわけです。このビールと出会ったおかげで、Belly Craftを立ち上げるに至ったのでした。

わずか1時間ほどの至福の時間でしたが、どうしても飲みたかった本当にフレッシュなウェストコーストIPAとリリースされたばかりのSoul Style IPAをしっかりと堪能し、車の返却へ向かうのでした。*2014年11月時点

GREEN FLASH BREWING Co.

6550 MIRA MESA Blvd. SAN DIEGO, CA 92121

http://www.greenflashbrew.com/



brewery2014-13

ALPINE BEER

アルパイン ビア

趣味の自家醸造家から自ら出資してブルワリーオーナーに。

日本に輸出しておらずなかなか飲むことができない。それがアルパイン ビアの幻のクラフトビールたちです。サンディエゴの中心から車を走らせること約30分。山の麓まで来ちゃったぞ、というこの場所こそに、アルパインの小さなブルワリー & パブは、民家のように佇んでいます。

西部劇に登場しそうな木製のドアを引き入ると、まだ日も高いうちからパブの中は大にぎわい。みな、ビールと一緒にランチを楽しんでいます。
アルパインのロゴマークには山の峰が描かれていますが、これはここアルパインの山々を表し、名前もそのままアルパイン。やってくるのも飲めるのも、ほとんど近郊の人々。地元愛に溢れたブルワリーです。

Alpine Beer

アルパインのブルー マスターはパトリック・マックルヘニー(Pat Mcilhenney)。元々は消防士で、1983年から趣味で自家醸造をしていましたが、大会で受賞を重ねながらホームブルーイング用品店で働くうちに、今度は自家醸造を教える側に。そしてビール醸造所でボランティアとして貢献し、その醸造所の設備の使えることになりました。

1999年、パトリックは、AleSmith Brewing Co.の「McIlhenney’s Irish Red」を委託醸造する契約をとりつけ、その後自身のマンダリン ネクター 「Mandarin Nectar」、ピュア ホピネス「Pure Hoppiness」を次々と発表。このピュア ホピネスは大量のホップを使って作る伝説的なダブルIPAで、ホップは太平洋岸とドイツ・ハラタウ地方のもの、麦芽は上質なイギリス産とカナダ産の2種を使用。飲み口から最後まで強烈なホップが滲み出すインパクトで熱狂的なファンを呼びました。

アルパイン
アルパイン

また、アルパインといえばネルソンIPA「Nelson IPA」。ニュージーランド産のネルソン ソーヴィンを使いドライホップしたビールですが、ヨーロッパの金ライ麦の麦芽のなめらかさとともにコクも併せ持つ、このブルワリーの主力選手です。
2001年にはアルパイン・ビアの醸造所を地元であるアルパインの町の真ん中にオープン。2009年には現在の場所に移設、そしてみなが集まるこのパブが、2010年に増設されたのです。

強力なアロマ、ライ麦のフレーバー、苦味のバランスが最高の「ネルソンIPA」を片手にバックヤードで空席待ちです。バックヤードもホームメイドな感じで居心地の良いこと。思わず時間を忘れてしまいます。
店内に移動した後、隣の醸造所でパトリックさんにお勧めされていた「Keene Idea」注文し、「ハンバーガーが食べたい」と頼むと、カウンターのお姉さんがすかさず「ハンバーガーじゃなく、スライダーと言って頂戴!」と一言。小さなハンバーガーが三つならんでとっても可愛い!小さいバンズの間に豚のバーベキューがはさまっているだけなのですが、甘すぎないお肉はホロホロで凄く美味、小さな見た目とは裏腹に、お腹いっぱいになっちゃいます。

「今日は仕事が休みなんだ」と話してくれた隣のお兄さん。休日にいつも通り「幻のクラフトビール」を流し込むと長居はせず、「いい旅を」と手を振り店を出てゆきました。

*2014年11月時点での記事です。

ALPINE BEER Co.

2351 Alpine Blvd. Alpine, CA 92108

http://www.alpinebeerco.com/



brewery2014-14

CORONADO

コロナド

コロナド島がホームタウン
チャップマン兄弟が情熱的につくるクラフトビール。

次に向かったのはサンディエゴ湾に浮かぶ小さな島、コロナド。対岸にサンディエゴの町並みを一望することができるこの美しい島は観光地として有名で、セレブたちも多く訪れます。眺めの良い公園が、あまりにも気持ちよく、思わず昼寝をしてしまいました。

ここをホームタウンにするブルワリーが、その地名の通り「Coronado」。そう、あの有名なマーメイドのラベルのコロナドです。

Coronado

コロナドは1996年に、ロンとリックのチャップマン兄弟がその歴史をスタートさせました。クラフト ブルーイングへ情熱を持ち「サンディエゴとクラフトビールは同義」と言い切るふたりが作り出す至高のビールを、いざ味わってみんとヤシの木たちならぶ街道沿いにあるコロナドの店舗へ向かってみました。

煉瓦造りの大きな店に着いてみると、入り口はたくさんの植木たちがひしめいていて、なんだかここだけ少し不思議な雰囲気です。でも一歩中へ入ってみるとやはり!日暮れ前からもう既にたくさんの人たちで賑わっていました。

コロナド
コロナド

ビールだけでなくここで食事を楽しむ家族連れもあれば、男同士だけの飲み会を催しているグループも。「サンディエゴと同義」とはもしかして、この地に暮らす人々の日常にしっかりと寄り添っていること、そういうことなのかもしれません。しかしただ地元に寄り添うだけがコロナドではありません。ここコロナドが作り出したアイランダーIPA「Islander IPA」、マーメイドレッド「Mermaid Red」はクラフトビールのウェストコーストスタイル確立に大きな役割を果たしたと言われています。

ワカモレとチリソースが添えられた山盛りのナチョチップスを、サンプラーでいただいたレアなIPA達でで流し込みます。うまい!閑静なコロナド島に夕日が沈むのを感じながら、気取らないゆったりとした気分を味わうのでした。

CORONADO BREWING CO.

170 Orange Ave. Coronado, CA 92118

http://coronadobrewingcompany.com/



brewery2014-15

Modern Times

モダン タイムス

よいもののエッセンスを掛け合わせる
ハイブリッドスタイルのビール。

最後の夜に訪れたのは、すみずみまでブランディングされていて中々オシャレなModern Times。日が完全に沈んでいて暗がりだったのですが、何だか怪しい倉庫街のようなエリアにそのテイスティングルームはひっそりとありました。

特に看板のようなものもなく、本当にこの場所なのか?と思いきや、大きな窓からWEBでみたあのモザイクを確認。場所特定です。ドアをくぐると壁一面の例のマイケル & バブルスのモザイクが出迎えてくれます。圧巻です!

Modern Times
         

ストーンでSNS担当をしていたジェコブ・マッキーン Jacob McKean、同じくストーンでグラフィックデザイナーをしていたエイミー・クローン Amy Kroneのふたりをはじめ弁護士、非凡なるブルワーたち、不動産屋、建築家からなる面々が、ビールで楽園体験できるブルワリーを作りたい、という思いで集まったそうです。資金調達にクラウドファンディングサービス「キックスターター」を利用し醸造所としてはこれまでの最高額の資金調達に成功し、2013年よりブルワリーをスタートさせました。

ブルーイングチームはブルー マスターに元カール ストラウス/ ロスト コースト Karl Strauss/Lost Coast のマット・ウォルシュ  Matt Walsh、そして モンキー パウの設立時からのブルワーであった デレク・フリーズ Derek Freese、元バラスト ポイントで、あのスパイシーで個性的なポーター インドラ クンドラ「 Indra Kunindra」 のレシピを書いた アレックス・トウィート Alex Tweet という強者が揃いました。

モダン タイムス
モダン タイムス

ブルワリー名は1860年ロードアイランドに作られた楽園思想コミュニティの名前から。ビール体験はユートピアを体験するようなものだから。映画『ドクター・モローの島』のモロー博士のように既存のカテゴリーのよいところをマッシュアップして新しいものを造り出すハイブリッドスタイルのビールを目指す、というだけあってブルワリーには野生のワイン酵母ブレタノマイセス専用のタンクも持つといい今後の展開もとても楽しみです。サンディエゴのクラフトビール カルチャーの中心地といわれているノースパークにも新しいテイスティングルーム FLAVORDOME がオープン。こちらもいつか行ってみたいです。

フレッシュな一杯にシティ オブ ザ サン「City of the Sun」をたのみ、飲みつつInstagramにアップするとすかさずフォロワーさんからご丁寧に「That bartender is a good dude」とレスが(笑) 最後にボトルのオーロラ「Aurora」でフィニッシュです。

Tシャツや靴下などのグッズ、ボトリングされたビールのほか自家焙煎のコーヒーも販売してたので、お土産に買ってみましたが、こちらもとても美味しかったです。

Modern Times Beer

3725 Greenwood St. San Diego, CA 92110

http://moderntimesbeer.com/