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brewery2016-5
BELCHING BEAVER
ベルチングビーバー
ブルーパブでの宣言から始まった、美味しいビール作り
地域に愛されるその秘密
ツールボックスのすぐそば、次にやってきたのはコミカルなビーバーが目印、「ベルチング・ビーバー」です。
実はこのベルチング ビーバー、彼らのビールを飲むのをとても楽しみにしていたブルワリーのひとつで、2014年にも店まで来ていました。
しかし営業時間を間違えてしまって、その日は開店前。お手洗いだけ借りて行くというなんとも名残惜しい一件だったのです。
今回はちゃんと営業時間内に来店!しかもこの日はバレンタインデー!やはりツールボックスなどと同じようにレンタルオフィスなのですがそれを感じさせない庭があり、アーティストのミニライブと共にランチとビールを楽しむ地元の方達でいっぱいです。
さっそくなかへ入ってみると、少し行列が。運良く我々はすぐに席に着くことができたのですがその後も行列は伸び…店のなかもいっぱいのやはり人気店です。
ベルチング・ビーバーは、長年ブルワリーを作りたかったトム(Tom Vogel)さんが、ある日仲間とPort Brewingで飲んでいる時に突然「醸造所を作るぜ!」と宣言したのが始まり。人生そういう瞬間ってありますよね。
その後、知り合いで当時Coronado Brewingでブルワーをしていたトロイ(Troy Smith)さんをポーカーしながら口説き、奥さんの絶大なるサポートのもと、オープンに漕ぎ着けたのだとか。なんだかトムさんの人柄がわかるエピソードばかり。店内も、下は赤ちゃんから上はおばあちゃんまで、ペットの犬やオウムもご一緒に、本当に暖かい雰囲気が印象的なブルワリーでした。
その一方でビールの味わいは一流そのもの。今回はまずサンプラーで一通り体験してみることにしました。右からBeavers Milk (Milk Stout)、 Josh Damn it! (Coconut Cinnamon MILK STOUT)、 Here Comes Mongo (IPA)、 HOP Highway (IPA)。
どれも本当に美味しくて、〆にDouble Doosey (DIPA)をいただき、14ヶ月越しの念願を果たすことができてよかったなあー!と思える最高のブルワリーでした。またこのビールと、雰囲気を味わいに来ることができたらいいなぁ。
brewery2016-4
TOOLBOX
ツールボックス
サンディエゴ オフィス街のスカイラインが由来
ふたりの力を合わせたアメリカンワイルドエールの味わい深さ
前夜にロス近郊でなかなか宿が取れず、なんだか危なげ…いや、思い出になりそうな感じの宿泊施設に泊まったBelly Craft一行は、今日も元気に移動!ロサンゼルスの中心街で遊ぶことなく真面目に移動です。(笑)
そしてやってきました聖地サンディエゴ! 今回もお世話になります。
突き抜けるような青空のもと、たどり着いたのはカールスバッドからほど近いビスタという街にある「ツールボックス」です。
アメリカでよく見かける、郊外のレンタルオフィスの棟のひとつに、ツールボックスは醸造所&ビアパブを構えています。余談ですが日本でイメージするビルのなかのレンタルオフィス一室ではなく、一帯の区域がまるで倉庫街のようになっていて、この地域の醸造所で同じようにレンタルで店を運営する形態のものをよく見かけます。
黒を基調とした店内は広々としていて、醸造所、パブ、倉庫すべてを兼ねています。時間帯もあるのでしょうがまだ飲んでいる方も少なくて(といってもけっこういるのですが、皆さんお仕事どうしているのかなあ。)ゆったりと彼らのワイルドエールを楽しむことができました。
「ツールボックス」は2014年にオープン。サンディエゴのオフィス街の、建造物の輪郭(スカイライン)が一般的に、ドリルやレンチ、みのなどの工具にたとえられることから命名されたそうです。Tapのハンドルも全て何かしらリアルな工具が使われていました。
高校で同級生だったアマンダ(Amanda Elder)さんとスペンサー(Spencer Peters)さんは大人になって再会。San Diegoにワイルドエールに特化したブルワリーがなかったところに着目して、自分達のブルワリーのオープンさせました。素敵ですね〜。
この日いただいたのは、一見ラズベリージュースのようなPurple Drinkというボイセンベリーを使った酸っぱいワイルドエールと少し濁ったペールイエローのAproposというアプリコットがただようベルリーナヴァイセ。
こうして2色のビールが並んでいると、これもまるでカップルのようですね。
ホップヘッズなBelly Craftもここには大変満足。
ごちそうさまでした!
brewery2016-3
El Segundo
エル セグンド
”All, Hell Yeah!”
感度の高い人々に認められたBad Ass Beer
レディフェイスから移動してやってきたのは、ロサンゼルスの玄関口、LAXのほど近く El Segundo エル セグンドという町にあるブルワリーがその名もまさに「エル セグンド」です。
まだまだ新しいこの醸造所は、2011年にオープン。
ビジネスマンとして働きながら、ホームブルーイングを楽しんでいたロブ(Rob Croxall)さんはビールの魅力にどっぷり!ある日一念発起して、長年勤めた会社を退職。UC Davis校にて Professional Brewersの学位を取得し、その後この醸造所、「エル セグンド」を創設しました。
黄色の可愛らしい外観の醸造所へ入ってみると、入口からの通路には「エル セグンド」の歴史やこれまでリリースしたビールのラベルが写真入りで紹介されていて、立ち上げたロブさんの思い入れや熱意が伝わってくるようでした。
その奥、醸造所に併設された天井の高〜いビアパブには、美味しいビールと夜を楽しみに来た地元の方達で大いに賑わいひしめいています。
試合後のビールパフォーマンスでも大人気だった元WWEスーパースター、Steve Austin スティーブ・オースティンとコラボしてBroken Skull IPAを作ったりと何かとセンス抜群のこの醸造所は、新しいものに敏感なこの地域の若者たちに受け入れられているようです。
この日楽しみにしていた、エル・セグンドのフラッグシップビールBlue House IPAは残念ながら売り切れ!でしたが、 Wheat IPAのWhite Dog WIPAと人気商品だというMAYBERRY IPA を、そしてラストに2月限定のPOWER PLANT TIPAを閉店までとっぷりといただきました。
ごちそうさま!
brewery2016-2
LADYFACE
レディーフェイス
ブルーパブを地域のコミュニティーとして活かす
女性ブルワーの願い
前回訪れたFIRESTONEのあるパソロブレスを一気に通り越して、次にやってきたのはロサンゼルス。といってもロサンゼルスのど真ん中ではなく、中心街からクルマで45分ほど離れたコホネバレーにある、LADYFACE ALEというブルワリーです。
移動時間が長かったため到着したのは夕暮れ、店はちょうど今晩のディナーを愉しむ客たちで賑わっているようでした。
店構えや内装は一見すると醸造所というより小ぎれいなレストランのようですが、お店の奥には醸造タンクが並び、れっきとしたビールの醸造所。
Conejo Valley(コホネバレー)にできた初めてのマイクロブルーワリーで、この店は2009年の秋にオープンしました。
醸造所のあるじはCyrena Nouzilleさん。セレナさんは元々自宅でホームブルーイングをやっていたのですが、クラフトビールシーンが注目されだした頃にBear RepublicやRussian River、 LagunitasなどのBrew Pubを訪れ、それぞれの地域のコミュニティーが人の集まる場所としてブルーパブを上手に利用していることにアイディアを見い出し、この頃出会ったDavid Griffithsさんを誘い、自身でも「LADYFACE」を立ち上げるに至ったようです。
LADYFACEという店名どおり、カウンターでサーブしてくれるスタッフは皆さん綺麗な女性ばかり!
迷いつつ、まずは「Polo Comado Sessio IPA」を注文。見た目は綺麗なイエローゴールド。アーシーかつフルーティーなアロマで程よい苦味がのこり、はじめの一杯には最高の飲みやすさです。料理はフレンチとベルギー風なアレンジを加えたようなアメリカンで、よく目にするメニューでもビストロっぽくしっかりと調理されてましたよ!お腹が空いていたのもあり、しっかりと食べてしまいました。中でもPoutine(プーティン)の味は格別でした!
セレナさんがホームブルワーだったこともあってか、LADYFACEではホームブルワーに向けて数種類のイーストも提供しています。
Ladyfaceの味に惚れちゃった人は、ぜひに!
brewery2016-1
Cellarmaker
セラーメーカー
知る人ぞ知るサンフランシスコの名所
価値あるビールを楽しもう
ロシアンリバーがあるサンタローザの街から南下し、サンフランシスコにあるセラーメーカーへやってきました。こちらのブルワリーも2014年11月以来二度目の訪問です。
2014年時にはまったくのノーチェックだったこの醸造所は同じくSFの醸造所スピークイージーのスタッフさんの大オススメブルワリーでした。現地での出会いに感謝しつつ、ファンになってしまった我々は今回もこの醸造所にぜひ立ち寄りたいとやってきたのです。
ところがロシアンリバーの行列で思った以上に時間を取られてしまい、セラーメーカーに到着したのは閉店時間まぎわ。
慌てて本日のオススメメニューを注文します。
前回は店員さんもおすすめの「Double Dobis」の魅力にノックダウンし、なんとその場で同じものを4杯も飲んだのが懐かしいですが、今回飲んだのは「Mo’Citra」なる一品。こちらもアンフィルターの白濁したオレンジ色で、見るからに美味しそう!アロマは、柑橘類とマンゴ、パイナップルなどトロピカル感が強め、少しdankな香りもして、ジューシーかつホッピー。ここは本当に間違いないなー!と思いながら、サンタローザからお土産で持ってきた「Pliny Bite(一口ピザ)」と一緒にいただきました。
そうしているうちにあっという間に閉店時間。もう少しゆっくりしたい気持ちもありましたが、ロシアンリバーからの流れで存分に酔っ払ってしまってこちらもノックダウンしたのでありました。
また来たいぞ!セラーメーカー!
brewery2016-0
RUSSIAN RIVER
ロシアンリバー
至高のブルワリー
伝説の限定ビールに会いたくて、2日間レポート
さあ!再びやって参りましたサンタローザはロシアンリバー。2014年以来、二度目の来店です。実は今回の旅はこれが目的といっても過言ではありません。ここの「とあるビール」を飲みにやってきたのです。
訪れたのは2月…この季節のロシアンリバーといえば。ご存じの方はもう気付いたかもしれませんね。そうです。ロシアンリバーの年に1回の限定ビール『Pliny the Younger』を味わうためにやって来たのです。
空港から大急ぎでクルマで向かい、店へ着く頃にはもう夜。どうやら店の外には『Pliny the Younger』を飲みたいファンたちが行列を作っているようです。さっそく我々も行列に加わります。美味しいものにありつくために行列を作るのって日本人特有だと思ってましたが(笑)万国共通なのですね〜!
2、3時間ほど並んだでしょうか。幸運にも営業時間内に店に入ることができ、『Pliny the Younger』3杯分のチケットをゲットしましたよ!飲んだ感想?もう、言うまでもありません。飛行機かっ飛ばしてきた時間、距離…すべてを笑い飛ばしてくれるような強烈なホップのパンチ。アルコール。味。余韻。もう完璧なバランスです。Ratebeerでその存在を知ってから4年半。「ついに、出会えた…。」感傷とビールに浸りつつ、3枚のチケットは瞬く間に消えていったのでした。
今回の大目的とあって、翌2日目も『Pliny the Younger』を飲んでやろうということに決まりました。(決まっていたんですけど。)なんといっても一年のうちのこの3週間しか飲めない、ロシアンリバー伝説の限定ビールですから。
昨夜も随分並んでいたため若干の覚悟をしつつ、開店11時の1時間前に店へ行ってみました。するとそこには…長蛇、長蛇、超〜蛇の列!「えっ、昨日はもっと…。」とドン引きしつつたった1時間前に来てしてまった自分を恨みつつ、最後尾に陣取るもどうやら地元の方の話によると「7時間待ちね。」だとか。完全に侮っていました。クラフトヘッズたちの「ロシアンリバー愛」を。でも何となく、皆さんこの季節の風物詩として行列に並ぶことを楽しんでいるようでした。こちらの動画から雰囲気伝わりますか?
近所のデリで小腹を満たし、軽く小説1冊読み終え太陽が傾きかけた頃、ようやく入店です。昨日と同じ3枚のありがたいお札(というかリストバンド型チケット)を装着、『Pliny the Younger』をいただきます。ビールそのものも美味しいのですがなんといってもこの「ひと仕事終えたあとのカタルシス感」。たまりません。
ロシアンリバーのフラッグシップビアといえば何といってもダブルIPAの『Pliny the Elder(エルダー)』。ではこの時期しか飲めない『Pliny the Younger(ヤンガー)』とは一体どういうものなのでしょうか。限定でしか作れない理由はその製造工程にあるようです。『Pliny the Younger』はなんと「Elder」のダブルを越えるトリプルIPA。その製造の難しさや費やす時間が膨大すぎて、また、この味を実現するために大量のモルトとホップが必要になることから、物理的に&費用的にも一年に一度が限界なのだとか。
7時間も並ぶわけだ…。(平日なのにね)ちなみにPlinyは古代ローマの作家・思想家のプリニウスのことで、Elderが叔父さん、Yougerが甥っ子なんだそうですよ!「年長さん、若者」って思ってましたけど、なんとなく合っていた?合ってないか。(笑)
今回もバッファローチキンと、ピザをそんな貴重な『Pliny the Younger』でお腹に流し込みつつ、最高の旅のスタートを切ることができました。大目的は達成したものの、まだまだ旅は続きます!
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