GREEN FLASH
グリーン フラッシュ
香り、苦味のインパクト大
ウェストコーストスタイルの雄。
営業時間をミスってしまいトイレだけ貸してもらったたベルチング ビーバー「Belching Beaver」を後に、太陽も沈みかけたMira Mesa ブルバードの一角にまばゆい光の看板を見つけました。それはBelly Craftにウエストコースト スタイルの扉を開いてくれた忘れられないブルワリー、「Green Flash」。
運悪く旅は、サンフランシスコでレンタルした車の返却に間に合うかどうかの瀬戸際。しかしここを訪れずして今日は終われません。時間の許す限り中を愉しんでみることにしました。
建物は立派なIT企業風でどちらかというと無機質、しかし駐車場から近づいてみると、既にアフターファイブを楽しむオープンテラスの客たちがビールを傾け談笑しています。エントランスから狭い廊下へ滑り込むとまるで異空間へ迷い込んでいくかのような気分になります。テイスティングルームは醸造所・倉庫を兼用しているようで、広々とした空間に「TASTE」と書かれたメニューが掲げてあり、おなじみのポップなロゴたちが顔を揃えています。
GreenFlashは、マイク&リサのヒンクリー夫婦(Mike and Lisa Hinkley)が2002年に設立したことでスタートを切ったブルワリー。そのビジョンは「パッションと熱意(passion and zeal)」! ブルー マスターはチャック・シルバ(Chuck Silva)が務めています。
2005年にリリースしたウェストコーストIPA「West Coast IPA」は、クラフトビール界のいわばゲーム・チェンジャー的存在。ホップを心ゆくままに使った大胆さで強烈な印象を残し、業界に衝撃を与えました。アメリカ産のカスケードホップの若々しい芳香と苦味、モルトの甘みのコンビネーションが楽しいこのウェストコーストIPAは、その名の通り、今やウエストコーストスタイルの代名詞のようなアイテムになっています。何を隠そうこのウェストコーストIPAでクラフトビールの幸せな底なし沼に落ちてしまったのが自分というわけです。このビールと出会ったおかげで、Belly Craftを立ち上げるに至ったのでした。
わずか1時間ほどの至福の時間でしたが、どうしても飲みたかった本当にフレッシュなウェストコーストIPAとリリースされたばかりのSoul Style IPAをしっかりと堪能し、車の返却へ向かうのでした。*2014年11月時点