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Craft Beer Style

クラフトビールの種類

酵母が異なるエールとラガー。

ビールは麦芽、酵母の種類、製法から大きく3種に分けられます。
エールは液体の上面、ラガーは下面で発酵します。自然発酵は野生の酵母。

Top Fermentation上面発酵

エール酵母による発酵で、液体の上面に浮き上がり15~24℃の室温で3~5日の短期間で発酵します。エステル(ester)と呼ばれるフルーティな香り、ホップやモルト(麦芽)の味わいが残っているものが多いのが特徴です。

上面発酵

  • Pale Aleペールエール

    ホップをふんだんに使用、しっかりした苦味。

    上面発酵の代表格で色の薄いモルト(麦芽)=ペールエールを使用することからこの名で 呼ばれています。多用したホップの苦味と香りが特徴です。英国スタイルはほのかなモルトの甘みも。フルーティでコクがあります。

  • Brown Aleブラウンエール

    豊かなモルト風味。

    ホップの産地から遠い英国北部ニューキャッスルで開発されたエール。ホップの苦味は少なく、キャラメル、チョコレートのようなモルト風味が特徴。飲みやすいです。

  • Amber Aleアンバーエール

    高い温度で焙煎した香ばしいモルトを使用。

    ペールエールより高い温度で焙煎するのでやや濃い褐色となったエールモルトを使用して います。ペールエールより香ばしいが、アメリカンはホップのアロマがインパクト大。レッドエールと呼ぶ地域もあり。

  • IPA (India Pale Ale) インディア・ペールエール

    クラフトビール・ブームの一番人気。

    英国からインドへの船旅に耐えられるようホップの風味を強めアルコール度を高めたエールがそのはじまりといいます。苦味、アルコール、ボディともにとってもストロング。1980年代、米国で製法が復刻革新され人気に。

  • Staut / Porterスタウト/ポーター

    クリーミーな泡と香ばしい風味。

    焙煎した大麦を使用し、ホップの芳香の高いエール ポーターのうち特にアルコール度の高いものをスタウト・ポーターと読んでいましたがそのうちスタウトだけに。マイクロ・ブルワリーの復興でポーター人気も復活。

  • Weizen / Wheetヴァイツェン / ウィート

    フルーティな小麦でつくる爽快なエール。

    ヴァイツェン=Wizenとはドイツ語で小麦の意味。小麦モルトでつくるフルーティで泡立ち豊かなエール。淡色のものが多いですが濃い色のものも。ドイツの特に南部バイエルン地方で発達しました。

  • Belgianベルジャン

    銘柄ごとの専用グラスは美味しい仕掛け。

    醸造所ごとにオリジナルのスタイルで醸造していて酸味や苦味、甘味の振り幅が大きく、とてもバラエティに富んでいる。ラガーのような淡色系だがボディのしっかりとしたGolden AleやBlond Ale、ベルジャン酵母が醸すフレーバー、ホップの苦味とドライな酸味が特徴のSaison Beerなどがあります。

  • Trappistトラビスト

    トラピスト修道会がつくるビール。

    ベルギーに6ヶ所、オランダとオーストリア、各1ヶ所のトラピスト系修道会で醸造されているエール。瓶詰め後さらに酵母が加えられ瓶内熟成されます。

    -CIMAY シメイ スクールモン修道院
    -Rochefort ロシュフォール サンレミ修道院
    -Oraval オルヴァル オルヴァル修道院
    -Westmalle ウェストマール ウェストマール修道院
    -WestvleterenXll ウェストフレテレン シント・シクスタス修道院
    -Achel アヘル ベネジクトゥス修道院
    -La Trappe ラ・トラッペ コニングスホーヴェン修道院
    -GREGORIUS グレゴリウス シュティフト・エンゲルスツェル修道院

  • Barey Wineバーレイワイン

    「麦のワイン」だけに高濃度のアルコール。

    長期熟成による飲み応えのあるボディとワイン並みのアルコール度数が特徴的です。ビールではないような複雑かつ芳醇な熟成香があり、エイジングさせるほどまろやかに。

オーガニック・フルーツビール

  • Organic Beerオーガニックビール

    有機栽培のホップ、モルトでつくるビール。

    原料のホップ、麦の栽培方法からオーガニックにこだわったビール。有機栽培原料の日本酒を手がける蔵元がビールにも挑戦していたり、ブルワリー併設のパブが手がけていたり。まだまだ数が少なくこれから楽しみな分野です。

  • Fruits Beersフルーツビール

    果物をふんだんに使用。香りも味もジューシー。

    ホップの風味とともにフルーツの個性を楽しみたい
    リンゴやナシ、イチゴ、モモの果汁を加えたり、麦汁に漬け込んだりして醸造するビール。エールが中心ですが、IPAやヴァイツェン、ラガーでつくられることもあります。

Bottom Fermentation下面発酵

ラガー酵母による発酵で、やや長い時間をかけて発酵します。温度もエールより低く10℃前後、終わると凝縮して下方に沈殿します。エールと比較してスッキリ、爽快な味わいなものが多いです。

下面発酵

  • American Lagerアメリカン ラガー

    Liberty & Justice For All

    1850年頃からドイツ移民の手により造られたとされ、その飲みやすさからたちまち人気に。苦味も控えめでとにかく口当たりがライト。時には水のように感じるほどです。中には炭酸がとても強い銘柄もあります。

  • Pilsnerピルスナー

    繊細でスパイシーなホップの香り。

    チェコ第4の都市ピルゼンの職人たちがミュンヘンの醸造職人に学び誕生したピルスナー。ウルケルがオリジナル。輝く黄金色、スパイシーで爽快なホップの香りが特徴のラガー。日本の大手がつくるビールはこのラガータイプが中心。サッポロ黒ラベルやアサヒ スーパドライは、副原料にお米を使っているのでJapanese Rise Lagerというジャンルです。

  • Dunkelデュンケル

    ローストされたモルトが香ばしい

    南ドイツのミュンヘンで生まれ、ピルスナーより濃色なラガービールです。軽めにローストされたモルトを使っているので苦味が優しく、見た目より口当たりが軽いのが特徴的です。大手メーカーの「黒ビール」は、このデュンケルもしくはシュバルツ(より濃色で黒いラガー)が多い。

  • Bockボック

    アルコール度数の高いラガー。

    北ドイツのアインベックがそのオリジン。巡礼者へのおもてなしや修道士たちが断食をしているときに栄養補給のために飲まれていたとも言われています。麦芽の甘味があり、しっかりとしたボディが特徴。苦味は弱く、コクがあります。

Natural Fermentation自然発酵

酵母を添加せず空気中にいる野生の酵母とバクテリアにより発酵。温度は20℃と比較的高め。ランビックというベルギーで生産される特徴的なビールがこの方法です。そのほかフルーツビールなどに使用されます。

自然発酵

  • Lambicランビック

    ブリュッセル特産、ちょっと酸っぱい乳酸フレーバー。

    ベルギー・ブリュッセル近郊パヨッテンラント特産、小麦モルトの自然発酵ビール。未精麦の小麦を30%以上使用、ホップは3年以上寝かせて酸化させる。特有の香りと酸味が特徴。

  • Sour Aleサワーエール

    アメリカで人気 酸味のあるビール。

    ランビックの酵母や自然酵母を使って作る注目の酸っぱいビール。複雑な香りとドライな味わいが魅力。樽で寝かせることが多いので複雑で奥深い味になる。副原料由来で個性的な香りになることもある。

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